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パッションフルーツといえば、トロピカルフルーツとしてのイメージや、ジュースの中に入っているくらいで、直接食べたことのある方は少ないのではないでしょうか。
ところが近年、緑のカーテンでパッションフルーツが注目を浴び、ホームセンターなどでも苗が販売されるようになっています。
いざ育ててみると、けっこう簡単に育つ上に、花は珍しい形できれいだし、実は食べてもおいしいとなれば、緑のカーテンにおすすめせずにはいられません。

そこで今回は、緑のカーテンにおすすめのパッションフルーツの育て方と食べ方についてお話ししていきます。

パッションフルーツってどんなフルーツ?

パッションフルーツは南米原産のツル植物で、日本名はクダモノトケイソウといいます。
トケイソウは、花びらが時計の文字盤のようにまるく並び、めしべが時計の針に見えることからトケイソウの名前がつきました。
ちなみにパッションといえば日本語で『情熱』という意味がありますが、パッションフルーツのパッションは『情熱』ではなく『受難』という意味で、キリストが受けた『受難』の象徴とされているのです。

なお、熱帯植物ではありますが、冬に凍結しない地域なら冬越しも可能で、逆に30度を超える高温には少し弱い点があります。
パッションフルーツの詳しい栽培方法については次の項目でお話ししていきます。

パッションフルーツの育て方を教えて!

パッションフルーツは緑のカーテンにおすすめのツル植物で、春から夏にかけてツルを伸ばします。
ワンシーズンで3メートルほど伸びますので、必ず巻きつくためのネットや支柱が必要となるでしょう。
パッションフルーツは、アサガオのようにツルが直接巻きつくのではなく、枝から巻きヒゲを伸ばし、枝そのものは太めで柔らかくないので、枝を麻ヒモやビニタイという園芸用の針金で支柱やネットに固定してください。

枝先を切ると脇芽が伸びて枝数が増えますので、春の成長期には何度か枝先を切って枝数を増やすことで、花数を増やすことにも繋がりますが、枝の先に花を咲かせますので、5月中旬以降は伸び過ぎた場合にだけ切るようにしてください。
花が咲いたら綿棒でおしべとめしべを触って、人工授粉をすると実が付きやすくなります。
花が咲いてから大体1ヶ月半で完熟しますが、完熟すると勝手に落ちますので、地面に落ちた実を収穫するか、色づいた実を触ってみてポロっと枝から外れたときが収穫時期です。

パッションフルーツをおいしく食べるには


いよいよ収穫したパッションフルーツを食べるのですが、収穫してすぐに食べると酸味があるので、追熟をおすすめします。
追熟といっても収穫後ただ室温に置いておくだけで、数日たつと実の表面にシワが出てくるので食べごろのサインです。
追熟すると酸味が弱まり、甘みと香りが強く感じられるようになります。
半分に切ってスプーンで中の実をそのまま食べるか、ヨーグルトに混ぜて食べてもおすすめです。
種がたくさん入っていますが、種ごと食べて大丈夫です。
食べるにしては大きな種だと感じるかもしれませんが、パリパリとしていますし、そのままでも種はゼリーのような果肉に包まれていますので、つるんと飲み込むことができるでしょう。

どうしても種が苦手な方は、そのままミキサーにかけてジュースにしてはいかがでしょうか。
完熟したパッションフルーツをジュースにするには水分が不足するので、水を足してジュースにして、種は濾してしまえば大丈夫です。
お好みでハチミツや炭酸を加えてもおいしいですよ。

まとめ

パッションフルーツは、まだまだ流通量が少なく、生の果実を食べる機会は限られていますので、食べてみたい方は自宅で育てることをおすすめします。
苗はホームセンターなどで比較的安価に手に入りますし、花も実も他に似たものがなく面白い上に栽培も簡単です。
収穫時期も自然に落下するので分かりやすい上に、表面にシワができると食べごろのサインとこれまた分かりやすいので、食べ時を逃すことがありません。

育てて楽しく、味わって楽しく、独特なトロピカルの味わいをぜひご家庭で楽しんでみてください。

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